2025/01/01 14:00

久々に今回は自分も愛用しているアイテムの話をしたいと思います。
今、プレオーダー中の「WAXED FLIP OVER BUM BAG」について。
このアイテムが出来たきっかけは5年前に開催したアートバッグ展に遡る。
5年前に展示はしたものの構想は実は15年前からあった。(笑)
「STAY RAD」と言うタイトルで開催したその展示。自分の中では「カッコいいままで」とか「カッコよくあり続ける」みたいな思いが込められた展示だった。全て中古の誰も着ない捨てられていく様なワックスジャケットを復活させると言うテーマで物創りをした。
”UPCYCLE”。
今ではよく耳にするようになったが当時の日本ではまだ浸透していない言葉だった。
リサイクルの様な素材を再利用して同等の物を作るのではなく、またリメイクのようなある物を掛け合わせるものでもない。
UPCYCLEは捨てられていくようなモノをより良い物に生まれ変わらせる事を指す言葉だ。
展示中、来場してくれた欧米人にお前のやっている事はまさにUPCYCLEだと言われた事を鮮明に覚えている。

その展示では20個くらいのアートバッグを創ったのだが、その時作った鞄の中に、全てを裏返したような仕様の鞄があった。
ワックスジャケットはBARBOURやBELSTAFFが代表格だがどれも裏地にタータンチェックの生地を使っている物が多い。
本来裏地に使うそのチェック生地を表生地に持って来て、ファスナーもミミの部分は本来なら隠れる部分をむき出しにし、フチ処理テープも丸見え。まさに鞄を裏返したような作りにした。

その鞄が基となり今回の「WAXED FLIP OVER BAG」が出来たのである。
本仕様は表生地は先ほども紹介したBARBOURやBELSTAFFにも使われるイギリス生まれの生地、イギリスから直輸入したワックスコットン(オイルドコットン)その物を使っている。


裏地にはリサイクルウールブランケット。コレはリーバイスやワークウエアブランドのジャケットの裏地によく見る生地だ。

金具には金属製のNifcoバックルを使い重量感と丈夫さを出している。Dカンを引っ張ると簡単にショルダーの長さ調節が出来る仕様にしている。
サイドに付いたDカンにはキーホルダーやカラビナ等で鍵等を付ける事も出来る。

中には大きめの仕切りポケットが付いていてスマホ、財布、鍵、クージー、たばこ等荷物を分けて収納できる便利さ。
ワッペンはフェルト素材に刺繍。ブラック、ネイビー、オリーブとあるがオリーブはハンドメイドならではでフェルトの下地を1つ1つを手染めしている。
更には配色にも拘った。ワックスコットンを使ったアイテムはほとんどの物が茶色や深緑の様なアースカラー。自然にある色の配色ばかり。ビビットなオレンジやブルーの様な配色を組み合わせた物は見たことが無かった。勿論、創っては壊しの繰り返しで最初はうまくいかなかったが、ブラックxブラック以外はオリーブ×オレンジ、ネイビー×ブル-共に手前味噌だがコレだと言う配色が出来上ったと思う。
またウエストに着けるとパンスク定番アイテム、尻当てのようなビジュアルになるのも面白い。

「WAXED FLIP OVER BUM BAG」の受注期間は2024/12/23(月)~2025/1/7(火)まで。